施術をする側と受ける側・・・当たり前だけど心得ておくべきこと
更新日:2016.01.17 カテゴリー:ブログ
今年も受けてきました。安全のための技術審査会。
私たちは、大切なお体に直接触れさせていただく仕事をしています。
お客さまは信じてお体を預けてくださっているのです。
ゆえに、間違っても体を壊してしまうような事故を起こすことは許されません。
技術審査会というのは、日本カイロプラクティック協同組合連合会(JFCP)という、厚生労働大臣認可の団体の、安全評価委員会が実施しています。
この審査会に参加したということは、簡単に言うと、私が提供する施術が危なくないか、安全な技術であるかをチェックしてもらいましたということです。
安全な施術であるかなんて、ごくごく当たり前のことなんですが、当たり前のことをきちんとするということは大切で基本的なことです。
審査会は年に一回のことですが、毎月行われるKCSの技術研修にも参加しています。それは、技術と知識の維持向上のためではありますが、技術チェックのためでもあります。
施術に限らず何でもそうですが、普段やり続けていることは、どこかで他者の目でチェックを受けないと自己流になってしまう恐れがあります。それはプロになっても同じ。
例えばプロのスポーツ選手は、プロとして高いレベルを維持向上するために毎日練習をしています。練習には、コーチやトレーナーがついて必ずチェックをします。
私自身も、プロであるからには、時間とお金を使って研修に行き続ける責任があると思っています。
カイロプラクティックや姿勢調整は「徒手療法」または「手技療法」に区分されます。
徒手療法の業界全体で、臨床事故の防止に取り組む必要があります。
2015年に大阪で起きた、施術後に乳児が命を落としてしまった「姫川事件」は、まだ記憶に新しい痛ましい事件です。
子育て支援NPO法人 キッズスタディオン 姫川理事長の「ズンズン運動」と称される施術中に、男児の呼吸が停止し、その後亡くなったというものです。
実際にどんなことを赤ちゃんに行っていたのかという映像を動画で見ましたが、目を覆いたくなるくらい危険極まりない行為でした。
医学的知識があれば、あの行為がいかに危険であるか、なぜ危険であるかはすぐにわかります。
裁判では、姫川被告は自ら「医学知識がない」ことを認めていますが、今まで多くの子どもに施術をしてきたといいます。
日本では、いろんな療法が巷にあふれています。自分の体は自分で守るためにも、受け手の判断力も必要になってきます。
前述の日本カイロプラクティック協同組合連合会(JFCP)では、一般の方向けに、体と健康についての知識をつけていただくための啓蒙活動を続けています。それと同時に、不幸な事故が起きないよう、法制化に向けての活動も精力的に行っています。
私たちの業界の努力はもちろんですが、施術を受ける側も、信頼できる先生であるのかを見極める目を持つことが必要であるといえるのではないでしょうか。
そのためには、私たち業界側の正確な情報提示をまずしていかないといけないですね。