節分・・・繭玉と辛い黒豆
更新日:2016.02.03 カテゴリー:ブログ
2016年2月3日 節分
私の住む地域では、昔から伝わる節分行事があります。
2月の節分の日の午後、氏神さまである住吉神社にお詣りします。
神社では、その年の宮当番の方々が、こもり堂で参拝者に『繭玉』と『黒豆』を配ってくださいます。
繭玉(まゆだま)というのは、米粉を練って蚕(かいこ)の繭に見立てて作ったもの。
昔は各家庭でも、節分の日には繭玉を作り、湯がいてお砂糖をつけて食べたり、汁に入れたりしたものです。
かつて、養蚕(ようざん)が盛んだった頃、蚕に感謝する意味合いがあったと言われています。
そして、黒豆・・・節分に炊く黒豆は、お正月に食べるような甘い黒豆ではなくて、何と!辛いのです。
塩味です(*’▽’)
で、唐辛子(鷹の爪)も入れたりします。子どもの頃は、食べるのに苦労しました。
この辛い黒豆を家に置いておくと、鬼が来ても、こんな辛くてまずいものを置いている家には入るまいと、鬼を追い払う意味があるらしいです。
今年も神社にお詣りして、繭玉と黒豆をいただいてきました。
地域に昔から伝わる行事、それぞれ意味があるんですね。
むかし日本の経済を支えた生糸は、蚕さんの繭を絹にするために製糸工場で加工して作られていました。
今は蚕を飼うことはなくなりましたが、ご先祖さまにとっては、蚕は生計を立てるうえでも感謝すべき対象だったのです。
子どもの頃、我が家も年に数回、蚕を飼っていました。蚕は呼び捨てではなく『かいこさん』と、さん付けで呼んだことを覚えています。
節分。
時代は変わっても、ご先祖さまが大切にされてきたもの、家内安全と健康を願い感謝する気持ちは忘れないようにしたいと、改めて思った節分でした。